第269号 意志を持とう!

2023-05-31
第268号 どうする!

writer:渡 邉 啓 史

 今年の4月で勤続30年を迎えました。ん!?確か前回の新聞ネタは結婚20年だったかな・・・かぶり気味ではあるが、私の【30年間】の社歴を皆さんにお伝えしましょう!(←誰も聞きたくないでしょうが・・・)私が入社して最初に配属されたのは、量産製造部でVTRドラムの製造ラインでした。何週間か先輩方に機械操作や測定方法、切粉掃除から切削油の補充などを教わり、一人で対応出来るようになってから昼夜交代での作業を行いました。その当時は第1工場と中間棟、PAルームにドラム製造用設備が立ち並んでおり、3機種のドラム製造を行っていたと思います。設備オペレータだけでも昼夜合わせて約20名ぐらいはいたかと思います。最初のラインオペレータの時は、ただただ言われた事を繰り返し行っていたぐらいしか覚えておりませんが、先輩方がとても良くしてくださり楽しく仕事が出来ていた事を思い出します。

  夜勤を行っている時には、設備異常によりラインが止まってしまい、修理できる人が来るまで何時間も停止してしまう状況もありました。その時に自分でも復旧が出来れば停止時間が短くなると思い、修理内容や異常調査方法など当時メンテナンス(保全)Yさんに色々と教えてもらいました。少しずつ設備異常での停止時間も減り、生産計画から遅れが出るのも減らせる事が出来ました。段々と機械修理も出来るようになり、他のラインも設備異常によるライン停止が頻発していて、当時メンテも人手不足だった事もあり、メンテに配属となりました。モータ交換、ボールネジ交換、毎日のQCチェックによる刃物交換やプログラム修正、外観チェックによるキズから品質不良までありとあらゆるメンテを行ってきました。何年かメンテを行った所で新しいドラムの製造ラインを立ち上げる事になり、立ち上げ責任者として任命されました。機械操作、測定方法、外観検査、作業教育、品質チェック表から生産管理等、通常に流れるまで大変苦労をしました。特に外観検査では一つでも不良が流出してしまうと、外観検査の項目は増え、Wチェックや回収など、また一番堪えるのが、お客様への流出原因と再発防止の連絡、品質定例会の資料作成等は本当にしんどかったですが、今思えば、すべての事が経験値となり、自分の為になっていると感じています。とてもやりがいもありました。

  その後も新しいドラムの立ち上げ、A社パワーボタンの立ち上げを行ってきました。A社の立ち上げでは、『ブラスト』や『アルマイト』、『レーザー加工』などの経験をしました。A社は見た目(デザイン)が非常に厳しく、アルマイトでは宮城のメーカーに行きアルマイトとブラストでの色見本の作成をしたり、レーザーに関してはドイツのレーザーマーカーを使っていて日本に代理店がなかった為に、台湾まで試加工に行ってきたりと、とても【貴重な経験】をさせて頂きました。台湾へは現地で日本商社の方と落ち合いましたので、そこまで行くのにとても不安だった事を思い出します。通常ラインとして流れるようになってからは、元S社のT部門長が社長のお誘いを快く引き受けて頂き、顧問としてライン改善をご指導して頂きました。週1回の【改善会議】を実施し現状報告、問題点、改善内容、結果報告と正直、週1回の対応は非常に厳しかったですが、その時に教わった【論理的思考】は、問題発生時などの原因究明をする時に役立っています。入社してから18年間は量産製造部で色々な経験を積ませていただきました。

  いろんな経験を出来たのも、自分で何かを覚えていきたいという【意志】がないと進んでいけないと思います。こうすれば効率よく回る。これができれば、これだけの無駄なことがなくなる。この仕事は自分が責任を持って成し遂げると【自分の意志】を持つことにより、たくさんの経験を積める事になります。皆さんの立ち位置はそれぞれ違いますが、色々な経験が出来るも出来ないのも自分次第ですので、自分の仕事にしっかりプライドを持って臨んでいきましょう。今回は私の社歴、量産製造部編となってしまいましたので、次回は専用機製造部編をお送りしたいと思います。乞うご期待を!(もうええわって・・・)

Copyright(c) 2009 SANWA KIKO CO.LTD All Rights Reserved. Design by 三和機工株式会社